2012年6月21日 (木)

『郡司信夫の「採点」録』1998読了

副題:世界ヘビィ級王者列伝と日本ボクシング秘話 郡司信夫はこの本を書いた翌年1999年に亡くなっている。世界ヘビィ級王者列伝は大抵のボクシングファンなら知っている王者の話。私はロングカウントのジェン・タニーの中の記述が好きだ。「戦後タニーは二度日本に立ち寄ってはいるが、日本のボクシング界とは何の関係も持たなかった。冷たい男である。」やはり面白いのは後半のボクシング秘話だろう。如何に郡司信夫がボクシングを愛していたか、またボクシング界のあるべき姿を提示し続けてきたか分かる。昨日ようやく井岡・八重樫戦が行われ評価が高かったが、日本ボクシング初期の頂上決戦ピストン堀口・笹崎戦、ピストン堀口・玄海男戦なんかを見て来た郡司信夫にとって、いまさらという感じだろう。旧態依然、世界から取り残された日本ボクシング界、逆行さえしているようにも見える。この本には解説も含めて昔のボクサーにはインテリジェンスがあったと書かれている。それは学歴ではない物事に対する対峙のしかた、身についた知性のことだろう。また郡司信夫は言う。「僕がボクシングを観続けるのはボクサーには嫌な奴がいない、本当に純真で、たいしたものです、ボクサーは。」

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2012年5月19日 (土)

ボクシング中継

テレビで昔のボクシングの中継をしていた。三原正と穂積秀一の日本タイトルマッチ。解説は矢尾板貞夫と輪島公一。日本タイトル戦でも昔の中継は雰囲気がいい。そういえば輪島公一を初めてみたのは世界チャンピオンになる前、ダイナミックグローブかな。解説は郡司信夫と白井義男のコンビだったような。記憶が相変わらず曖昧。輪島公一は京浜川崎の足長おじさんカーターに負けて、ぺドロ・アディグにもノックアウトされ、確かエディ・パーキンスともやるはずだったんだ。試合は結局流れたけど。あの頃、受験勉強の最中、夜中でテレビの音を消しながら見ていた。懐古趣味かも知れないが、その頃のボクシングは地味だったけど、真剣だった。今でも大多数はそうだろうけど、最近のビッグダディみたいなボクシング中継は正直うんざりだ。

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2012年1月 9日 (月)

内山高志『心は折れない』

スーパーフェザー級世界チャンピオン内山高志の自伝というか決意書みたいな本。そこにはエリートボクサーではない根性の大切さ、精神のハングリーさが必要と述べられている。またボクシングに取り憑かれたと述べているのはある意味、世界チャンピオンにはなれなかったけど、人気は抜群だった高橋ナオトの『ボクシング・ジャンキー』と同様だろう。とにかくまじめで練習熱心な好漢内山高志の今後に大いに期待しよう。

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2011年11月10日 (木)

ジョー・フレージャーの死を悼む

モハメド・アリに勝った男、スモーキン・ジョーが死んだ。私はアリのファンだが、ジョー・フレージャーが好きだった。『対角線上のモハメド・アリ』という本でフレージャーはオリンピックでアリが聖火台に立ったとき、そのまま落ちれば良いと真面目に言っていた。どうも選手時代のアリのパフォーマンスが嫌いだったらしい。アリに勝ったのに脇役やヒール扱いされるのも我慢できなかったのだろう。あの「世紀の一戦」は「アリ神話の崩壊」といわれたファイトだった。私もテレビの前で観ていたが、心臓が止まりそうな試合だった。「スリラインマニラ」も壮絶な試合だった。事実上、二人のラストファイトだろう。まさかアリより先に亡くなるとは。アリの失われた全盛期に二人が対決していたらどうだったろうといつも思っていた。白いトランクスの勇敢なフックパンチャー。早すぎる死だ。またいつか「チャンピオンズ・フォーエヴァー」のように更に歳を重ねた、フレージャー、アリ、ノートン、フォアマン、ホームズの会話が聞きたかった。(何で白いトランクスのイメージが強いのだろう。ファオマンに吹っ飛ばされたイメージが強いのかな)

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