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2018年8月 9日 (木)

『折りたたみ北京』現代中国SFアンソロジー ケン・リュウ編

7人の作家による13のSF短編集。率直な感想。中国もやるなという驚き。確かに中国文学の残雪を読むと中国SFがこういう段階にあるというのは不思議はない。どうしてアメリカ人のテッド・チャンと切り離していたんだろう。気にいったのはハオ・ジンファン(中国漢字は難しい)の「見えない惑星」「折りたたみ北京」。「見えない惑星」は解説ではイタロ・カルヴィーノの多分「見えない都市」当たりの影響もとあるが、私はアンリ・ミショーの「幻想旅行記」を思い出した。「折りたたみ北京」は発想そのものはホセ・ファーマーの「デイワールド」ぽいが、よりリアルな感じ。昔、アメリカ自動車産業が合理化しないのは労働者の雇用のためだと言われていたが、未来?の中国でも似たようなものらしい。あとファンタジーなシア・ジア、チョン・ジンボーとかもいい。リウ・ツーシンの歴史「円」はコンピュータが出てきて諸星大二郎の孔子暗黒伝みたい。あと蛇足だがチェン・チウファンの「麗江の魚」は、自分が中学の時書いたSFに似ていた。ストレス社会に対応できない人間に保養地を提供するというアイデアだけど、自分のは結末もよりディストピアだった。変わらないなぁ。それはともかく中国SFは目が離せないな。

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