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2018年8月

2018年8月27日 (月)

シェイクスピア9『ウィンザーの陽気な女房たち』松岡和子訳・ちくま文庫読了

翻訳は難しい。今回はウェールズ訛りにフランス訛り。小泉八雲のヘルン語じゃないが、登場人物の人柄をも表現しなければならないから一層大変だ。内容は題名から想像できるように喜劇。フォルスタッフにとっては悲劇か。シェークスピアってなんでもかけるんだな、今更だけど。

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2018年8月12日 (日)

シェイクスピア8『テンペスト』松岡和子訳・ちくま文庫読了

魔法使い、魔女の子、妖精、復讐譚。後書きによるとこの作品がシェイクスピアが一人で書いた最後の作品らしい。ハッピーエンド。あとはグッド・バイ。主人公のプロスペローのようにいろいろあったけど、みんな水に流してしまおうというシェイクスピアの思いなのか。嵐の後の静けさ。いしいひさいちの4コマまんがにテンペストってあったような。英語のテストでテンペストの問題が出て、主人公(バイトくん)が全然わからず嵐の中で彷徨う。ようやくテンペスト=嵐を思い出す。それがドアになっていてその光明をすがってドアを開けるとまた嵐だったというような話。我ながらどうでもいいような感想。

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2018年8月 9日 (木)

『折りたたみ北京』現代中国SFアンソロジー ケン・リュウ編

7人の作家による13のSF短編集。率直な感想。中国もやるなという驚き。確かに中国文学の残雪を読むと中国SFがこういう段階にあるというのは不思議はない。どうしてアメリカ人のテッド・チャンと切り離していたんだろう。気にいったのはハオ・ジンファン(中国漢字は難しい)の「見えない惑星」「折りたたみ北京」。「見えない惑星」は解説ではイタロ・カルヴィーノの多分「見えない都市」当たりの影響もとあるが、私はアンリ・ミショーの「幻想旅行記」を思い出した。「折りたたみ北京」は発想そのものはホセ・ファーマーの「デイワールド」ぽいが、よりリアルな感じ。昔、アメリカ自動車産業が合理化しないのは労働者の雇用のためだと言われていたが、未来?の中国でも似たようなものらしい。あとファンタジーなシア・ジア、チョン・ジンボーとかもいい。リウ・ツーシンの歴史「円」はコンピュータが出てきて諸星大二郎の孔子暗黒伝みたい。あと蛇足だがチェン・チウファンの「麗江の魚」は、自分が中学の時書いたSFに似ていた。ストレス社会に対応できない人間に保養地を提供するというアイデアだけど、自分のは結末もよりディストピアだった。変わらないなぁ。それはともかく中国SFは目が離せないな。

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2018年8月 4日 (土)

『ブレードランナー2049』を観た               

しばらく前にDVDを買って積んでおいたが、ようやく観終わった。「ブレードランナー」の続編だけどやけに謎解きに向かっていて、途中で欠伸がでた。あと格闘シーンが多いような。もう原作のPDKの「アンドロイドは電気羊の夢をみるか」とは無関係か。そういえばチャペックの「R.U.R.ロボット」も今巷で話題の生産性がなかった。レムの「泰平ヨンの未来学会議」でもロボットが「おいらにゃ、親も子もいない」とか言ってたと思う。生産性の高いロボットが生産性がない皮肉。ロボット、アンドロイド、シミュラクラ、レプリカント。雪の降る最後のシーンは前作の白い鳩が飛んでいくシーンと重なり良かった。

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2018年8月 3日 (金)

シェイクスピア7『リチャード三世』松岡和子訳・ちくま文庫読了

悪党物語。はっきりと自他ともに認めている悪党。しかし周囲の人間たちも偽善者ばかり。ああまでしなければ王位は手に入らなかったのも確かだろう。誰も愛せず、誰からも愛されず、自分の欲望を達成するのは清々しい。たぶんその結末は自分でも判っていたのだろう。英国の王侯たちの名前は重複しており訳者も脚注で洩らしていたように紛らわしい。まあ、こっちの素養がないので、しょうがないが、王の中でと言えばこのリチャード三世が一番なんだろう。それにしても身体的不具にも関わらず最後の活躍というか悪あがきは見事。雇われた暗殺者たちの人間性も笑える。どうしても喜劇的要素を入れたいのだろう。ただ今回の話は言葉遊び特に卑猥な言葉が出てこず意外だった。グロスターはそれほど孤独だったということなのだろう。

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