« 2017年12月 | トップページ | 2018年2月 »

2018年1月

2018年1月30日 (火)

ブッツァーティ『魔法にかかった男』読了

20篇からなる短篇集。大体が皮肉に満ちた奇想短編。もっと昔に早川あたりで出してくれたら良かったのに。一番、気持ちの悪いのは「家の中の蛆虫」日本のSF、安部公房あたりに似たような話「友達」?がなかったか。「巨きくなるハリネズミ」これも日野日出志の「はつかねずみ」を思い出す。こうみるとブッツァーティは日本人と親和性が高いのかと思ってしまう。結構、オチが判ってしまう話も多いがそれはそれで読ませる話ばかり。好きなのは「エレブス自動車整備工場」。地獄に行く資格もなくなるとなんとういう悲劇。逆に「個人的な付き合い」は悲劇の悲劇と言ったらよいか。これも似たような話がバラードの「千年王国のためのユーザーズガイド」で紹介されていた天国の話と表裏一体。キリスト教も大変。あと2冊出ると言うので楽しみ。

|

2018年1月29日 (月)

『コングレス未来学会議』2013を観た

原作はスタニスラフ・レム「泰平ヨンの未来学会議」(自慢だけど集英社版を持っている)映画にはヨンは出てこない。女優が金銭と引き換えに自分をスキャンさせる。そして20年後未来学会議に招待される。そこではドラッグで満たされたアニメの世界。そこで騒動が起こりまた未来へ。一度は現実に戻るがそこは余りにも暗く貧しい世界。結局、またアニメの世界へ戻る。原作の方はドラッグ、ドラッグで訳の分らん物語だったような。確かレムもドラッグの実体験をしていたと思うが。映画は一応ストーリーがちゃんとありアニメも面白い。「ソラリス」を書いたレムとは別の泰平ヨンシリーズの皮肉、暗さもある。でも折角だから泰平ヨンを出してもっとどたばたした映画を観たかったのが本音。まじめなSF(映画では頻りにサィ・ファイと言って馬鹿にしていたが)としてはピルクスあたりを映画化してほしいと願う。

|

2018年1月16日 (火)

『イヴのいないアダム ベスター傑作選』アルフレッド・ベスター読了

10篇からなる中短篇集。ベスターは40年以上前に「虎よ、虎よ!」を早川SF全集で読んだのがはじめだと思う。「コンピューター・コネクション」は読んだと思うが憶えていない。どちらにしてもそれほど思い入れのない作家だった。しかしこのホラーがかったSF傑作選は面白い。一番好きなのは、「昔を今になすよしもがな」この結末は恐ろしい。あと「ごきげん目盛り」「イヴのいないアダム」「願い星、叶い星」も確かに傑作だ。やはり1950年前後のSF黄金時代はすごいと思う。今、読んでも古くない。「イヴ~」1963年初出だけど。「分解された男」は買った?けど読んでいないような。読みたいけど、まだ積読本があるし多分読まない気がする。

|

« 2017年12月 | トップページ | 2018年2月 »