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2016年8月11日 (木)

『教皇ヒュアキントス』ヴァーノン・リー幻想小説集を読む

14篇からなる。さすが酷暑じゃない国書。装丁がよく紙質も上等で厚くずっしりと重い。それで、読みやすい。あとがきも丁寧だ。男性著者を語っているが、ヴァーノン・リーは女性。表題のヒュアキントスはヒヤシンスとのこと。初訳は「教皇ヒヤシンス」としたとある。確かに「教皇ヒヤシンス」なら買ったかな。教養あふれる女性が書いた幻想譚。女の執念話は面白い。「七懐剣の聖母」はユーモラス。表題の『教皇ヒュアキントス』も神はよく人間を弄ぶな。好きなのは「マダム・クランシスカの伝説」「人形」「フランドルのマルシュアス」。「顔のない女神」は諸星大二郎の「無面目」を思い出した。顔がないのが共通しているのだけど。
最近、読みながら片っ端から忘れていく。この本の内容ももう霞んでいっている。それもいいことなのだろう。

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