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2016年6月16日 (木)

ナーダシュ・ペーテル『ある一族の物語の終わり』を読む

東欧の想像力。ハンガリーの小説。おじいさんが受け継いできた一族の神話と魚の捌き方は面白い。少年の独り語り。「異端の鳥」のコジンスキーも少年の独り語りだった。ただこの物語は「異端の鳥」と違い時系列がばらばらで難解、読みづらい。。少年がナイフでセラミソーセージを切るとき、誤って自分の指を抉ったあとはどうなった。すべて混乱、夢の出来事か判然としない。おじいさんとおばあさんの死。裏切者の父。母はいない。みんな意味はあるのだろう。「光は闇の中に輝いている。しかし闇はこれを理解しなかった。」ヨハネ福音書。この言葉は冒頭と本文の中に出てくる。おじいさんの話は息子で一旦断絶し孫に伝えられる。しかしこの孫のシモンは誰に伝えられるのだろう。闇は理解しない。

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