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2015年7月 8日 (水)

PKD『ヴァルカンの鉄槌』読了

本邦初訳とのこと。確かサンリオ文庫の予告に「バルカンのハンマー」が出ていたと思うが、その前にサンリオの力が尽きたか。レムの「SFと未来学」や「技術大全」とかも出るはずだった気がする。この間レムの短篇集を読んで、今度はディックとはまるで若い頃にタイムスリップしたようだ。今回のディックの「ヴァルカン3号」はレムの「ゴーレムXIV」を思い起こさせると同時に二人の違いを一見、際出させる。強いて言えば情のディック、知のレム。しかしそれほど単純ではない。レムがディックを評したように「ヴァルカン3号」も俗物に囲まれた幻視者と言えるし、「ゴーレムXIV」もそうだろう。ディックはあくまでも汚れたジーンズを穿いた貧乏親父だし、レムは眼鏡をかけたインテリ教師に見えるけど。なんだか収集がつかなくなってきた。ディックみたく小型核爆弾で片付けるか。だけどディックはいんちき宗教の教祖みたいなキャラが本当に好きだな。またそのうち初訳が出ることを期待。

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