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2014年12月 8日 (月)

エステルハージ・ペーテル『女がいる』 読了

『ハーン=ハーン伯爵夫人のまなざしードナウを下ってー』からペーテル2冊目。変わった本、97の断章からなる。大喜利じゃないが、お題は殆どが「女がいる」そのあとに僕を愛している、憎んでいるetc.性=存在=愛憎=セックス・・・。多分はじめの一文「女がいる」があとの文章を支配しているため、その猥褻さや、下劣な表現を一段上げている。そこが貴族の末裔たる所以だろうか。じゃ『「女は僕を憎んでいる」がいる』はどうだろう。もう単純に存在=愛憎ということか。もう性は女も男の区別もなく存在し、愛も憎しみも分離することはできない。ハーラン・エリスンみたく『愛なんてセックスの書き間違い』(この本もなかなか出ない)と開き直らないで女がいる。僕を愛していると書くほうが確かに品が良い。ところでハンガリーと言えば『悪童日記』のアゴタ・クリストフが有名だけど、この本のあとがきによると本当はクリシュトーフ・アーゴタというのが正式らしい。多分、重訳なんだろうな、前に読んだのは。悪童日記3部作は本当に哀しかった。それからするとペーテルはいろんな意味でいいな。

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