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2014年10月 4日 (土)

柴田錬三郎『幽霊紳士/異常物語』読了

柴田錬三郎ミステリ集。幽霊紳士12話、異常物語7話。シバレンは高校ぐらいから眠狂四郎シリーズだけ読んだ。無頼控のほか孤剣五十三次が好きだった。時代劇を書くにはかなりの素養が必要だ。たとえば京極夏彦の「嗤う伊右門」と比べると判る。あの活字を書きまくらないと修まらない京極でも時代ものとなるとおとなしい。その点シバレンの江戸の宿場町の描写なんか良かった。そのシバレンのミステリ集も雰囲気がよい、それが東京だろうとパリだろうとよく書き込まれている。そして話はニヒリスティックでありながら読後感にほっとさせる余韻が残る。シバレンは作家に必要なものを教えてくれる。

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