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2014年2月25日 (火)

宮武外骨 『アメリカ様』読了

ネットの国会図書館・蔵六文庫で只で読んだ。外骨って「とほね」と読むんだ。蔵六も亀のことで外骨格との洒落らしい。アメリカに負けて得た自由。軍閥、財閥、官僚、大新聞嫌いの外骨がアメリカ様と持ち上げている。自分のことを半米人と呼ぶ。これも米寿ならぬ自分の八十歳とかけている。革命を持たざる国と詠んだのは斎藤史だが、外骨は日本帝国が日本国になったのは不当と言っている。独立国の資格を失って外国の占領地なのにということらしい。これもアメリカ様の命令かと皮肉っている。結局斎藤史の日本観と同根と思える。皮肉、罵倒に満ちた本だが、それだけでは捉えられない何かがある。「南方に於ける地名の記憶法」の項では思ったよりもカルカッタ、相撲とらうのスマトラ、女学生の笑ふXXツカ等々。と言ったかと思うと「短句といふ最小十四文字の詩」では、<津波の町の揃ふ命日>という句が紹介されている。癇癪もちで、粋で、侠気があってその上色気もある寂しがりやの怪人なんだろう。

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