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2013年12月

2013年12月21日 (土)

残雪『かつて描かれたことのない境地: 傑作短篇集』読了

14篇からなる。表題作はもうかなり前に岩波の「夢のかけら」で読んだ。それが初めての残雪との出会い。あとがきによると残雪が「わたしは自分のことしか書かない作家だ」と言っている。するとこの短篇集の多様な世界は残雪の宇宙なのか。自分と言う個がこんな広大な宇宙に散らばっている。あるときは「アメジストローズ」のように地下に花を咲かせ、またあるときは「少年小正」のように木の飛行機を飛ばせ、草を食う。また「不吉な呼び声」のように野人となり山を彷徨う。人はライオンになりまたライオンに食べられる。「かつて描かれたことのない境地」のように人にはあらゆるところにチャンスがあり、道は開かれている。けれどそんな解釈よりも素直に残雪の世界が楽しめる短篇集だ。平凡社で「最後の恋人」が近日刊行予定とのこと楽しみだ。

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2013年12月 3日 (火)

マーヴィン・ピーク『行方不明のヘンテコな伯父さんからボクがもらった手紙』

あの「ゴーメンガースト」のマーヴィン・ピークの絵物語、ファンタスティック!誤字だらけのタイプライターの手紙だけど、文章と絵がうまい。幻想博物誌みたい。ゴーメンガーストや「闇の中の少年」が黒だとしたら、この本は真っ白だ。明るいひょっとこくんだ。白いライオンの荘厳さ。亀犬のジャクスンの滑稽さ、何よりもヘンテコ伯父さんの不屈の冒険魂。楽しい本だ。

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