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2013年5月27日 (月)

R・A・ラファティ『蛇の卵』を読む

久しぶりのラファティ。1987年出版。私はラファティの熱心なファンではない。『九百人のお祖母さん』とか凄い想像力とは思うが、何か溶け込めさせない雰囲気のある作家だ。今回もミュータントもので、ステープルドンの『オッド・ジョン』とかスタージョンの『人間以上』とかヴォクトの『スラン』とかの類と思ったが、それらとは明らかに異なる。読んでいて一章ずつは読みやすいが疲れた。そして最後の終わり方。途方に暮れる。機械人間が嘘をつく。どちらかというとレムのロボットみたなイニアール。ニシキヘビのルーティンが卵を産む?おいおい文字通り題名に戻るじゃないか。カンガルー、ドロフォノス?この小説は生物進化なのか先祖帰りの覚醒なのか、はたまた他生物による介入実験なのかストーリーだけでは判らない。神も悪魔もいるし、ラファティの小説は簡単にその世界にはまり込める人しか通さない。アクセルの”地下の高部屋”のように。SF界の法螺ふきおじさんラファティと言われるが、案外覚めた人間だと思う。

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