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2012年8月16日 (木)

『旅に出る時ほほえみを』ナターリャ・ソコローワを読む

旅に出る時ほほえみを
あんまり背嚢につめるなよ、
一日
   二日や
        三日じゃない
                二度と帰らぬ旅だもの。
旅に出る時ほほえみを
一度や
    二度や
         三度じゃない
                 旅は哀しくなるものさ!
これが怪獣17Pの好きな歌。
この本の初訳『怪獣17P』大光社版は持っていたが、読んでいない。何たる不覚。こんな素晴らしい話だったとは。≪人間≫は二重山括弧付きに相応しい。また怪獣の人間らしさ。未知なる地底の解明は宇宙の解明に匹敵するというSFの設定の面白さ。アンハッピーな結末にも関わらず、なぜか明るさを感じる。これも≪人間≫と怪獣のあまりにも誠実な生き方によるのだろう。表題「旅に出る時ほほえみを」にはそんな生き方の決意が示されている。

 

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