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2011年6月29日 (水)

『虐げられた者の宗教』ランテルナーリ読了

中南米、メラネシア、ポリネシア、アジア、インドネシアと各地の宗教運動、メシア運動に言及。ハイチのブードゥ教、約束の地を求めて大移動するブラジルのトゥピ族、メラネシアの死霊信仰とカーゴカルト、ポリネシアの土着の唯一神とキリスト教の混淆、ニュージーランドのマオリ族のハウハウ教と選民思想、中国の太平天国、インドネシアのイスラム的マーディズム等々。日本の新興宗教はメシアを欠いた宗教運動で「世界平和や世界的同胞愛の主張、戦争とその破壊に深くいためつけられた国民によって初めてなされうる典型的な表現であると言えよう」と考察されている。最後に世界のメシア運動とキリスト教の発生との類似性に触れ、メシア運動は未来と世界の再生を待ち望んだものと結論づけている。ニュージーランドとオーストラリアの違い、中米の黒人奴隷など幅広く論考を重ねていて、とてもためになった。もう50年もの前の本だが虐げられた者が、征服されざる者であり、変化と革新を求めているかということだろう。しかしオーストラリアと日本の特異性は不思議だ。まだ腑に落ちない。

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