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2010年12月21日 (火)

J・G・バラード自伝『人生の奇跡』読了

不幸で楽天的で絶えず死と向かえ合わせの上海の少年時代。作家になる前の苦闘。解剖実験の尊厳。SFとの出会いと決心。幸福な結婚。可愛い子どもの誕生。人生の奇跡。妻の死。アルコール飲みのシングルファーザー一家の幸せな日々。作家としての成功。二人目の女性。「太陽の帝国」、上海への帰還、前立腺癌による死。最後は治療に当たった医師への感謝。バラードの小説に感じる何か懐かしいような感覚の一端が判るような自伝。日本兵の亡霊との対話っだったか、なぜか悪意が感じられないのはこの小説のバラードを読むと理解できるような気がする。ああ「イナースペース内宇宙」確かにバラードは新しいSFを創造し、SFを衰退させたのかも知れない。「沈んだ世界」も読んでおけば良かった。

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