2017年8月 2日 (水)

『ロシアのおとぎ話』オドエフスキー、レールモントフ他

7編
「カラス」悪いことはできない
「耳の悪い四人 インドのおとぎ話」耳が悪かろうと良かろうと意思の疎通は難しい、結局世の中は誤解だらけ
「オルゴールの中の街」ロシア幻想短編集(重複)での感想 おとぎ話みたい(笑)
「ふしぎな星」かぐや姫みたいなものかな こちらは教訓あり
「金の服」ちょっと思いがけない展開
「アシク=ケリブ」なんと鷹揚なハデリリアス
「デミル=カヤ 東方の伝説」イスタンブールの情け深い神

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『死せる神々 ロシア幻想短編集Ⅲ』A.アンフィテアトロフ、L.アンドレーエフ他

6編からなる。
「オパール」キレーエフスキー 強者にも必ず屈するものがある
「騎士ジャンバティスタ・ピラネージの諸作品」オドエフスキー  書物道楽家と彷徨える建築家
「死せる神々(トスカーナの伝説)」アンフィテアトロフ 過去の栄光の神々に愛でされた兵器工
「夢の彫像」アンフィテアトロフ 謎めいた伯爵の夜の墓地での体験
「沈黙」アンドレーエフ ゴーゴリも絶賛した現代にもありうる傑作
「ヴェネツィアの鏡、或いはガラス人間の奇妙な冒険」チャヤーノフ
水木しげるの怪奇小説に似た(内容は全然違うが)短編(なんだっけ)・・調べたら「やまたのおろち」だった
 

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2017年7月23日 (日)

『ドラゴン・ヴォランの部屋』レ・ファニュ傑作選を読む

5作品からなる。表題の「ドラゴン・ヴォランの部屋」は中編で、怪奇小説というより探偵小説風。主人公のお人好しが微笑ましい。あとの4篇も上品な古典的怪奇小説。上品なというのはキングのようなアクロバチックな豪快さではなく、過去の異変を伝え聞いたという体裁でのスタンダードという意味合い。読んでいて不快にならないけど、すぐ忘れてしまう。

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2017年7月 5日 (水)

マンガ(風雲児たち 幕末編 27,28,29・ベルセルク39・ハンターハンター34)を読む

1.『風雲児たち 幕末編 27,28,29』みなもと太郎
 あまり薩摩藩の連中は好きになれないな。なんでだろう。

2.『ベルセルク39』三浦健太郎
 あいたいひとがいるの 
 
続きが気になるので雑誌アニマルを買ったら、次回は今冬再開だって 

3.『ハンターハンター34』冨樫義博
 まさかのヒソカ、クロロ対決。
 
息子が先にネタばれしたせいで・・全く許せないな。

「リアル」はどうなった。

松本大洋はいまどうしている。

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『動物農場(新訳版)』ジョージ・オーウェル読了

山形浩生訳。というわけで読んでみた。山形浩生はレムに関する追悼文「感情なき宇宙的必然の中で:スタニスワフ・レムを読む」http://cruel.org/other/iclem.htmlなんかは考えさせられた。また沼野充義が「ソラリス」を新訳したとき、レヴューで非難してたような。当時絶版の「泰平ヨンの未来学会議」を某匿名掲示板で上げてたような。あとディックの新訳も出していたり。

前書きが長くなったが、読んだ結果、すごく面白い。ソ連のスターリニズム批判なんだろうが、同時に人民への批判も痛烈である。ボクサーは偉大だが、結局「理解」できず悲惨な最後を遂げる。豚は進歩史観に従い向上(堕落)し続ける。北斗の拳ではないが、「ブタはスローターハウスへ行け」(^-^;
『すべての動物は平等である。だが一部の動物は他よりもっと平等である。』原文(Wikiより):ALL ANIMALS ARE EQUAL
BUT SOME ANIMALS ARE MORE EQUAL THAN OTHERS.

山形浩生はこれを自分の言葉で言いたかったのかな。

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2017年6月27日 (火)

『ヒトラーの描いた薔薇』ハーラン・エリスン読了

13篇からなる短篇集。「死の鳥」でも書いたと思うが、エリスンてこんなに面白い作家だったとは、この短篇集でも再認識させられた。もう83才か。自分がようやくエリスンを読めるようになったのか。それともまともに翻訳を出さなかったH書房が悪いのか。バラードの作品の躍動版のような短篇。あとがきにもあるようにまだまだ作品を出版して欲しい。それにしてもSFの翻訳者たちは妙な文学作品の翻訳よりも数倍こなれているなぁと語学音痴の私は思う。

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2017年5月29日 (月)

『ビリー・ザ・キッド全仕事』マイケル・オンダーチェを読む

ビリー・ザ・キッドは懐かしい響き。子供の頃、テレビで「西部の対決」という西部劇をやっていた。なぜか最後はパット・ギャレットとの対決ではなく違う相手を早撃ちで倒して訳の分からない最終回だったのを覚えている。だからこの小説というか詩というか作品もそういうバックグラウンドを持っていると馴染みやすい。作者も子供の頃、西部劇が大好きだったようだ。ビリーへの共感、憧れみたいのが詰まっているように感じた。逆にパット・ギャレットの方が冷酷な悪漢。21歳で死んだアウトローへの追悼。こういう表現もあるんだという本。面白かった。あの頃好きだったテレビ西部劇・・「ブロンコ」「拳銃無宿」「ライフルマン」「ショットガン・スレード」

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2017年5月20日 (土)

『ハイン 地の果ての祭典』アン・チャップマンを読む

南米フェゴ諸島先住民セルクナムの生と死 悲しいノンフィクション 白人による虐殺と白人が持ち込んだはしかにより絶滅したセルクナムの祭典ハインの話。豊富な写真で精霊たちが映し出されている。もう最後のハインだと判っているから敢えて写真をとらせたのだろう。雪が降る寒い地域で裸に彩色して若者の通過儀礼の祭典をおこなう。その時には若者はもう2名しかいない(その一人はまだほんの少年だ)。1999年に生粋のセルクナムは絶滅した。写真に出てくる男も女もみんなしっかりした顔をしている。この本を読んで今の社会を批判することは簡単だろう。しかしあまりにも悲しすぎる。絶滅した種族の精霊たちの写真。彼らはもういない。

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2017年5月17日 (水)

『深い穴に落ちてしまった』 イバン・レピラ 閲覧注意!暗号解読

ここには私が暗号解読に成功したと思われる暗号解読のヒントを述べる。従ってこれから解読しようとする人は読まないように。
また不正解の可能性もあるので、そのことも承知おき願いたい。

ヒント1
答は表紙カバーの左裏側にある文章。内容は原著スペイン語版とほぼ同じ。また英訳本ではストレートに裏表紙に解答が出ている。
まずここで目星をつける。

ヒント2(重要)
Smallがいう「数字にはひとつひとつ、対応する言葉があるから」をそのまま鵜呑みにしないこと。因みに原著と英訳は対応している。

ここから本題に入る。引き返すなら今のうちに・・・

ヒント3
数字は邦訳では三つ毎に終止符(。)が打たれている。これは三つ毎にひとつの単語、文章、文字列あるいは文字(統一されておらず曖昧です)が示されているということを意味する。

ヒント4
三つの数字の一つ目 章の番号
二つ目 行数
三つ目 二つ目の行での文字数「 。、を含む。

ヒント5(重要)
ヒント4の三つ目の文字数からはじまる適当な単語、文章、文字列、文字を直感(または恣意的に)で抜き出し繋ぎ合わせる。そうするとヒント1の文章にどうにかたどりつく。

当然ヒント4は早い段階で試したが、意味が通らずまたSmallの言葉と一致しないので投げ出した。再度の挑戦でむりやりヒント1(あてずっぽうな山勘に当てはめて私なりの解答を得た。だがもしこれが正解ならあまりにも酷い暗号だ。

なによりもヒント2に書いたSmallの言葉と一致しないのは納得できない。原著も英訳もSmallの言葉を尊重しているし解読の時間もそうかからない。またスペイン語、英語の暗号の中にある著者の大事なメッセージ「怒り」が組み込まれていないのも不満だ。

もしこれが不正解なら翻訳者、出版社はヒントを何らかの手段で公表して欲しいと思う。(もうされていたなら謝ります。)

それにしても江戸川乱歩の「二銭銅貨」ではないが、ゴジヤウダンすぎる暗号解読だった。 

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2017年5月15日 (月)

『プリズナー・オブ・パワー 囚われの惑星』2008を観る

ロシアのSF映画。ストルガツキー兄弟原作とある。「収容所惑星」か。これが早川のハードカバーで出された時、あからさまなソルジェニチンの「収容所群島」のパクリの題名に苦笑した記憶がある。この映画は原作よりも判り易くどちらかというと同じ著者の「神様はつらい」に近いような気もする。どちらにせよもう記憶は定かではないが。映画の方はエンタテイメント溢れる作品で面白かった。一般にストルガツキー兄弟の作品は難解と言われるが「ストーカー(路傍のピクニック)」や「蟻塚の中のかぶと虫」のように思想性とともに娯楽性の高い作品も多い。確かに群像社の作品は読みやすいとは言い難いがそれでも面白い。ストルガツキー兄弟は私の好きなSF作家のべスト5に入るので、懐かしかった。抑圧されていたソ連時代の方のSFが面白いのは皮肉だ。ペレーヴィンもっと頑張れ。

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